Q1 当院に入職した理由を教えてください。
数ある医療機関の中で、当院がより"地域"との結びつきが強いと感じられたからです。私は患者(療養者)さんやご家族・かかりつけ医・地域コミュニティを結ぶ役割を地域連携として担っていく必要があると思っています。そして、当院はケアミックス型の体制で地域医療を支えており、地域に根ざし継続したケアができる病院であるところに魅力を感じました。
また、2018年に目黒区で初めて緩和ケア病棟が当院に開設されました。私自身、以前緩和ケア病棟で働いていた経験と、緩和ケア認定看護師を取得したことを活かし、患者さんやご家族に寄り添い、"その人らしさ"に向き合い、"最期まで自分らしく生きること"を支えられる手助けがしたいと入職しました。
Q2 職場の雰囲気はどうですか?
私は西館5階の緩和ケア病棟で働いています。スタッフ20名が所属しており、とても明るく、個性や考え方が尊重されています。信頼関係が築かれており、お互いが認め合い、相談したいときに相談できる風通しの良い環境です。
患者さんやご家族との関わりの中で、時には心無い言葉に嫌な思いをしたり、無力感に襲われて悩むこともあります。患者さんや家族の思いに一緒に涙することもあれば、楽しい時間を一緒に過ごすこともあります。感情一つ一つを大切に、スタッフそれぞれが声を掛け合いながら、関わりを持てる思いやりのある職場です。
Q3 あなたが取り組んでいることは何ですか?
緩和ケアは、患者さんと共に悩み、苦しんでいるご家族もケアの対象に含まれます。緩和ケア病棟で働き、患者さんの身体や心の症状に対するケアだけでなく、自分の存在の意味が揺らぐつらさや、今まで送れていた生活ができないつらさに対するケアを行っています。そんな患者さんの姿を見ているご家族が、心穏やかに患者さんを見守れるよう"大切にしてきたもの"や"どう過ごしていきたいか"など相談しながら、その人らしさを守れるよう心を尽くしています。
また、緩和ケア病棟を開設して間もないこともあり、病棟での学習会を教育委員と協力しながら取り組んでいます。相手に伝えることの難しさを噛みしめながら、日々実践や研修会に参加し自己研鑚を積んでいます。
外来業務としては、がん相談支援への取り組みを始めました。私の担当は月曜日ですが、専門的な資格と知識を持った看護師が、曜日ごとに担当し、身体や心のつらさ・今後の療養生活のこと・治療方針に迷ったなどの思いに心を寄せ、相談に乗っています。
Q4 どんな研修に参加しましたか?参加してみてどうでしたか?
私は既卒入職のため、研修は「看護倫理」「医療経済」「継続看護」を選択しました。研修を受けることで、今まで業務で埋もれがちになっていた看護師としての基本的な知識や心、自分の思いを伝えることが、同じ治療・看護の方向を向く第一歩になることを再確認することができました。
継続看護の研修では、外来と手術室の見学をしました。病棟勤務が長い私にとって、別部門に研修に行くことは、普段とは違う視点から患者さんの目線に立って考えることができ、継続して看護を繋いでいくためには、重要な橋渡しの役割を担っていることを学ぶ機会となりました。そして、どの研修においても、関わりを持つということは、その人の人生を左右する"一人"になっていることを自覚しなければいけないと感じる研修でした。
Q5 看護学生に向けて一言!
当院はケアミックス型の体制で地域医療を支えています。住み慣れた地域で暮らす住民の健康と生活の両方をさまざまな医療・介護の形で対応しています。そのため、急性期から慢性期まで幅広い分野が学べ、その人の退院後の生活まで継続して関わることができます。
また、さまざまな分野の専門看護師、認定看護師が10名在籍しているので、不安や疑問点など相談しながら進められるので、安心して働くことができます。さらに、院内研修だけでなく、学研ナーシングサポートの導入など、充実した教育体制が整っているので、焦らず、確実にスキルアップすることができます。興味のある方はぜひ、一度見学に来てください。お待ちしています!