当院では、高齢の患者さんが住み慣れた地域で安心して生活し続けることを目指し、多職種と連携して、加齢や認知症に伴う身体・認知機能の変化だけでなく、患者さんそれぞれの生活背景・生き方に関する意向を踏まえた認知症ケアを実践しています。

 認知症の方や高齢の患者さんが入院した場合、病気による不調を感じ、慣れない環境で治療を受けなければなりません。そのため日々できていたことが上手くいかず不安になり、さらに環境の変化から混乱してしまうことがあります。
 患者さんが抱える身体の苦痛や心のつらさを理解し、その方にとって安全な療養環境を整え、安心して治療が受けられるように支援することが必要になります。
 認知症ケアチームは、入院による認知機能低下を予防し、身体疾患の治療を円滑に受けられることを目的として活動するチームです。
 医師・看護師・精神保健福祉士・公認心理師など、多職種で構成され、多角的な視点から各専門職が療養をサポートしています。
 患者さんご本人が安心・安全に入院生活が送れるよう以下の取り組みを行なっています。

  • チームで定期的な病棟回診
  • 病棟スタッフとカンファレンスの開催
  • 認知症ケアチームカンファレンス
  • 認知症症状に対するケアの提案・環境調整
  • 適切な薬剤調整・助言
  • 身体的拘束最小化に向けた取り組みの助言