令和5年度国家公務員共済組合連合会東京共済病院 病院情報の公表
病院指標
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞の患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
医療の質指標
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
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地域医療支援病院でもある当院は地域密着型病院としてよりよい医療を目指しており、一般病棟・地域包括ケア病棟・緩和ケア病棟・健康医学センター・老健施設(令和5年6月末まで)を併設しています。 厚生労働省の発表している年齢階級別受診率と同じように高齢者の入院率が高い結果となる事がわかります。これは重症になりやすい高齢者の入院が多くなる傾向であると考えられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
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精神に関しては、DPCの制度上の分類により、上記患者数となります。
(以下、10症例未満の場合、-(ハイフン)で表示してあります。)
(以下、10症例未満の場合、-(ハイフン)で表示してあります。)
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脳神経内科では、脳血管障害(急性期・亜急性期)、神経変性疾患(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症など)、認知症関連疾患(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症など)、てんかん、免疫性疾患(ギラン・バレー症候群など)、神経感染症(髄膜炎など)、末梢神経障害、筋疾患(筋炎、ミオパチー)などさまざまな神経筋疾患の診療を行っております。入院症例では脳血管障害、髄膜炎などの疾患が上位を占めております。急性期の脳血管障害では、動脈硬化を背景としたアテローム血栓性脳梗塞、穿通枝と呼ばれる血管領域のラクナ梗塞、心臓や大血管などからの塞栓による脳塞栓症など、それぞれの病態に即した適切な治療を行っています。また脳血管障害では発症早期からの積極的な治療がその後の経過や予後に大きく影響することから、脳神経外科、放射線科、リハビリテーション科などと連携し治療にあたっております。比較的ご高齢の患者さんや、独居あるいは認知機能低下を伴う患者さん、多くの内科的基礎疾患を有している患者さんなども多く、関連各科と連携しながら治療をすすめているほか、医療ソーシャルワーカーや医療連携部門を通じて退院後の生活・療養環境の整備を行っております。さらに、必要に応じて、地域のクリニックなどの医療施設や介護施設などとも連携をとりつつ、退院後も見据えた急性期からの診療をこころがけております。
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原発性肺癌では気管支鏡検査入院、化学療法導入目的の入院が主体です。化学療法は導入後、外来化学療法室にて治療を継続しています。また症状緩和目的の入院もあり、症例によっては緩和ケア科へ紹介しています。間質性肺炎は精査目的、急性増悪の治療目的、慢性呼吸不全の在宅酸素療法導入目的、呼吸不全の終末期の入院が主体です。呼吸不全の進行例では在院日数が長くなる傾向です。誤嚥性肺炎では地域訪問診療医、開業医、施設からの紹介が多くなっています。肺炎の治療後、必要に応じて嚥下機能評価を行います。経口摂取不能時には適切な栄養経路を検討する必要があり、在院日数も長期化しています。
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消化器内科では、総胆管結石が胆管に詰まって起こる胆管炎が多くなっています。この傾向は全国的なものですが、当院は平均年齢が高いことが特徴です。胆管に「ステント」と呼ばれる細い管を内視鏡を使って入れることで、胆管の詰まりをとり、可能な限りはその後で炎症が落ち着いてから結石を取り除く治療をします。高齢の患者さんでも安全に治療を行うことに意を注いでおり、なるべく入院期間を短くすることで日常生活能力の低下を防いでいます。また、近隣のクリニックからご紹介いただいて入院する患者さんが非常に多いため、大腸憩室炎、大腸ポリープ切除の入院が多いのも特色になっています。一方で、各臓器の消化器がん、潰瘍などからの消化管出血、B型・C型をはじめとする慢性肝炎など、消化器全般にわたる幅広い病気の患者さんが入院しています。
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当院では、狭心症、心筋梗塞に対する入院が多く、治療を必要としない心臓カテーテル検査の場合に3日間、バルーンやステントを必要とするような場合は4日間の入院が必要になります。また、心不全に対しての治療も多いです。地域特性として高齢者が多く、心不全コントロールのための入院で平均在院日数が1ヶ月程度と長くなっています。これは、内服調整のあと、食事、水分制限指導、歩行リハビリテーションなどを行っているためです。心不全の原因が高度弁膜症である場合、心臓血管外科に転院、弁置換を行う場合もあります。他に狭心症、心筋梗塞による入院が多く、心臓カテーテル検査だけの場合は2泊3日の入院となります。他に頻脈性・徐脈性不整脈に対する治療や必要に応じて、ペースメーカ植込み手術を行う場合もあります。
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・当科は、基本的に外来での診療ですが、病気の勢いが強いときは入院で対応しています。
・全身性エリテマトーデス(SLE)、ANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)では国内最大規模の臨床研究も行っている施設であり、特に力を入れて診療しています。その他、関節リウマチや他の血管炎の患者さんも数多くいらっしゃいます。
・関節リウマチ、悪性関節リウマチ、SLE、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性強皮症、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、ANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)、高安動脈炎(高安病)、結節性多発動脈炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、IgA血管炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、反応性関節炎、潰瘍性大腸炎に伴う関節炎、SAPHO症候群、掌蹠膿疱症性骨関節炎、慢性再発性多発性骨髄炎、再発性多発軟骨炎、ベーチェット病、IgG4関連疾患、好酸球性筋膜炎、好酸球性血管浮腫、抗リン脂質抗体症候群、回帰性リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、RS3PE症候群、成人スティル病、キャッスルマン病、TAFRO症候群、自己炎症性疾患(家族性地中海熱、PFAPA症候群、クリオピリン関連周期熱症候群、TRAPSなど)、またその合併症の間質性肺炎、糸球体腎炎、肺高血圧症の患者さんの診療を行っています(小児期発症も含む)。
・全身性エリテマトーデス(SLE)、ANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)では国内最大規模の臨床研究も行っている施設であり、特に力を入れて診療しています。その他、関節リウマチや他の血管炎の患者さんも数多くいらっしゃいます。
・関節リウマチ、悪性関節リウマチ、SLE、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性強皮症、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、ANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症)、高安動脈炎(高安病)、結節性多発動脈炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、IgA血管炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、反応性関節炎、潰瘍性大腸炎に伴う関節炎、SAPHO症候群、掌蹠膿疱症性骨関節炎、慢性再発性多発性骨髄炎、再発性多発軟骨炎、ベーチェット病、IgG4関連疾患、好酸球性筋膜炎、好酸球性血管浮腫、抗リン脂質抗体症候群、回帰性リウマチ、リウマチ性多発筋痛症、RS3PE症候群、成人スティル病、キャッスルマン病、TAFRO症候群、自己炎症性疾患(家族性地中海熱、PFAPA症候群、クリオピリン関連周期熱症候群、TRAPSなど)、またその合併症の間質性肺炎、糸球体腎炎、肺高血圧症の患者さんの診療を行っています(小児期発症も含む)。
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消化器一般外科の疾患別入院数上位3疾患ですが、厚労省指定の統計手法が、患者数ではなく包括診療入院数であるため、やや解釈に注意を要します。当院は消化管の癌治療と、急性期炎症疾患治療を診療の中心としております。胆嚢疾患手術、虫垂炎手術、腸閉塞手術、消化管穿孔手術などが急性期炎症性疾患として分類されます。また、乳癌とともに大腸癌においても東京都癌診療連携病院となっており、胃癌のみならず大腸癌手術も多く行っています。さらに手術治療のみならず、術後の補助化学療法あるいは再発や切除不能時の抗癌剤治療も、ガイドラインに則り、積極的に行っております。
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整形外科では高齢化社会による骨粗鬆症をベースとした疾患が多く、大腿骨頚部骨折、胸腰椎圧迫骨折、前腕の骨折が多くなっています。大腿骨頚部骨折は早期手術・早期離床をめざしています。胸椎・腰椎圧迫骨折は基本的には保存治療で装具作成し、やはり早期離床を目指しリハビリを行っています。前腕の骨折、鎖骨の骨折も上肢の機能障害を引きおこすため早期手術・早期リハビリ加療を目指しています。高齢者の骨折は廃用症候群を引き起こさないように早期治療・リハビリを基本としています。またこれらの骨折のベースとなっている骨粗鬆症に対しても積極的な薬物治療を心がけています。他、表示されてはいませんが膝の変性疾患は歩行に影響する部位ですのでこちらも適切な治療介入(病態の評価、投薬、リハビリ加療、症状軽快しないのであれば手術加療へのタイミング)を行うようにしています。
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当院形成外科では乳房再建に重点を置いており、乳腺科と密に連携して診療にあたっています。中でもゲル状インプラントを用いた乳房再建を最も多く、クリニカルパスに沿って、入院から退院まで安心して過ごしていただけるよう努めております。他にも、眼瞼下垂、皮膚良性腫瘍の切除、皮膚悪性腫瘍の切除および再建、顔面骨骨折、褥瘡などの難治性潰瘍等、地域に根差した幅広い疾患を診療しております。
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水頭症のうち、特発性正常圧水頭症(iNPH)は、高齢者の増加とともに増え、手術効果を前もって判定するための検査が必要となります。
腰椎穿刺で髄液を30mLほど抜き、症状改善の有無を確認する検査(tap test)が重要で、そのための入院患者数を示します。
通常数日以内に退院します。
上記により、手術適応となった症例について、髄液腹腔短絡術を実施しています。
当院では殆どの症例に、脳の穿刺の不要な腰椎腹腔シャント術を実施し良好な手術成績を得ています。
手術件数は全国トップクラスで、多くは2週間程度の入院期間で退院します。
脳ドック等の普及により、未破裂脳動脈瘤が見つかるようになり、破裂の危険の高そうな症例については、脳血管撮影を実施し、その詳細を調べます。
検査は1泊2日と短くなっています。
腰椎穿刺で髄液を30mLほど抜き、症状改善の有無を確認する検査(tap test)が重要で、そのための入院患者数を示します。
通常数日以内に退院します。
上記により、手術適応となった症例について、髄液腹腔短絡術を実施しています。
当院では殆どの症例に、脳の穿刺の不要な腰椎腹腔シャント術を実施し良好な手術成績を得ています。
手術件数は全国トップクラスで、多くは2週間程度の入院期間で退院します。
脳ドック等の普及により、未破裂脳動脈瘤が見つかるようになり、破裂の危険の高そうな症例については、脳血管撮影を実施し、その詳細を調べます。
検査は1泊2日と短くなっています。
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当院では肺がんの診療に重点を置いており、手術を中心に化学療法・放射線治療を併用した総合的な治療を実践しています。手術は早期肺がんから進行肺がんまでひろく対応しており、呼吸器内科と協力して、できるだけ手術対応をするように心がけています。また、自然気胸・膿胸・肺真菌症・非結核性抗酸菌症に対する手術をはじめ、縦隔腫瘍・胸部外傷など専門領域の広いことも特徴です。肺がんの治療成績では、stageⅠの5年生存率は90%を超え、また手術適応の限界であるstageⅢaでも60%を超えており、比較的良好な結果です。
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当院は、耳鼻咽喉科疾患一般の診察から、入院を必要とするような急性期疾患、救急患者様の受け入れを積極的に行っています。
入院となる疾患で特に多いのは、急性扁桃炎や喉頭浮腫、めまい、突発性難聴などの急性期疾患です。
また慢性副鼻腔炎に対して、内視鏡手術も積極的に行っています。
豊富な臨床経験を持つ耳鼻咽喉科医師2名が常勤しています。
都内、近県からも多くの患者様のご紹介を頂いておりますので、地域病院としての役割を果たすために高いレベルの医療を提供できるよう努力いたしています。
入院となる疾患で特に多いのは、急性扁桃炎や喉頭浮腫、めまい、突発性難聴などの急性期疾患です。
また慢性副鼻腔炎に対して、内視鏡手術も積極的に行っています。
豊富な臨床経験を持つ耳鼻咽喉科医師2名が常勤しています。
都内、近県からも多くの患者様のご紹介を頂いておりますので、地域病院としての役割を果たすために高いレベルの医療を提供できるよう努力いたしています。
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急性膿皮症は細菌感染症である丹毒や蜂窩織炎を示します。外来治療で改善がない場合、抗生剤の点滴加療が望ましい場合には入院加療を行っております。帯状疱疹は体の片側に痛みを伴う小水疱が出現する疾患です。外来でも加療可能な疾患ですが、部位によっては顔面神経麻痺、便秘、排尿障害、また髄膜炎などの合併症を起こす可能性があるため、重症度の応じて入院加療を行っております。また糖尿病にともなう足病変は他科と連携して全身管理および外科的治療を行っています。
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泌尿器科では膀胱癌に対する内視鏡的経尿道的手術を行い腫瘍を切除することにより病理診断を確認しその後の治療方針を決めます。表在性膀胱癌の場合は当手術で切除、治癒可能ですが、筋層浸潤癌の場合は他の治療が必要となります。他の泌尿器系癌と比較して手術数が多い理由の1つとして再発しやすい点が挙げられ、再発予防にも力を入れております。
前立腺肥大症による排尿障害に対して経尿道的前立腺切除術を行い、それまで服用していた薬を必要としなくなり、またQOLを向上させることができます。
前立腺肥大症による排尿障害に対して経尿道的前立腺切除術を行い、それまで服用していた薬を必要としなくなり、またQOLを向上させることができます。
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婦人科常勤医師2名体制で入院患者様の診療を行っています。
入院症例は子宮良性疾患、子宮内膜ポリープ、卵巣良性疾患など婦人科良性疾患が主ですが、
前癌病変である子宮頸部(高度)異形成や、腹腔鏡で手術可能な初期子宮体癌も当科で治療しています。
入院症例は子宮良性疾患、子宮内膜ポリープ、卵巣良性疾患など婦人科良性疾患が主ですが、
前癌病変である子宮頸部(高度)異形成や、腹腔鏡で手術可能な初期子宮体癌も当科で治療しています。
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当科では乳癌の手術メインであり、可及的に短期間で手術治療を終了すべき努力をしています。
乳腺専門医が5人常勤しており、手術・薬物療法はガイドラインに沿い、クリニカルパスを使用しています。
カルテ記載においてはがん登録を意識し、ケースファインディングやデータ収集がしやすいように工夫しており、意欲的に学会参加もしています。
乳腺専門医が5人常勤しており、手術・薬物療法はガイドラインに沿い、クリニカルパスを使用しています。
カルテ記載においてはがん登録を意識し、ケースファインディングやデータ収集がしやすいように工夫しており、意欲的に学会参加もしています。
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腎臓内科では、慢性腎臓病および透析患者の合併症による入院が多いですが、急性腎障害の患者も数多く診療しています。
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糖尿病・内分泌・代謝内科では、糖尿病・脂質異常症等の生活習慣病、および視床下部・下垂体・甲状腺・副腎から分泌されるホルモン異常をきたす内分泌疾患の診療を行っています。当科の入院症例で最も多いのは2型糖尿病患者に関わる入院であり、具体的には糖尿病緊急症や低血糖症、種々の手術の周術期入院、糖尿病教育入院です。糖尿病診療においては、糖尿病専門医・糖尿病看護認定看護師・糖尿病療養指導士資格を有する看護師・管理栄養士・薬剤師・理学療法士などが連携しチーム医療を行っています。地域性から高齢者糖尿病患者の入院も多く、上記の専門スタッフが中心となり病態に応じたテーラーメイド治療を提供すると共に、介護申請等の社会的対応もサポート、家族への糖尿病指導も行っています。糖尿病だけでなく幅広い総合内科分野もこなしており、様々な合併症をかかえた高齢者糖尿病患者への対応にも還元されています。今後は内分泌疾患にもより力を注ぎ実績を積んでいきたいと考えております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
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※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
消化器一般外科では5大癌のうち。胃癌・大腸癌・肝癌を担当します。いずれの領域においても消化器内科と連携しつつ、多領域多職種での検討のうえで治療方針を決定しています。当科の特徴は常勤スタッフ全員が、内視鏡診断・治療から腹腔鏡下手術、開腹手術、さらには術後の補助化学療法や再発時の抗癌剤治療、終末期緩和医療まで対応可能であり、1対1の信頼関係を維持し続けられるという点です。肺癌は症状が出現したときには進行していることが多く、進行癌で見つかることが多々あります。当院でも初発でStageIII~IV期の進行癌の患者が多く、そのような患者は呼吸器科で化学療法、放射線療法を行いますが、高齢患者も多く緩和療法のみの場合も少なくありません。それでも検診発見例など、手術可能な早期の症例も徐々に増えています。乳癌は早期で発見・治療を行えば高い確率で完治が期待できる癌です。当科では乳腺専門医が診断と治療にあたっており、乳癌の早期発見と治療成績の向上に努めています。 この分野の厚生省指定データで注意すべきポイントは、分類「不明」の部分で、退院までに病理診断が確定していない場合は、退院後に癌のステージが決まっていても、入院中の診断は「不明」として登録する規約になっていることです。術前の検査入院や、内視鏡治療後のごく短期の入院などがこれに当てはまり、すべて「不明」として登録されます。
消化器一般外科では5大癌のうち。胃癌・大腸癌・肝癌を担当します。いずれの領域においても消化器内科と連携しつつ、多領域多職種での検討のうえで治療方針を決定しています。当科の特徴は常勤スタッフ全員が、内視鏡診断・治療から腹腔鏡下手術、開腹手術、さらには術後の補助化学療法や再発時の抗癌剤治療、終末期緩和医療まで対応可能であり、1対1の信頼関係を維持し続けられるという点です。肺癌は症状が出現したときには進行していることが多く、進行癌で見つかることが多々あります。当院でも初発でStageIII~IV期の進行癌の患者が多く、そのような患者は呼吸器科で化学療法、放射線療法を行いますが、高齢患者も多く緩和療法のみの場合も少なくありません。それでも検診発見例など、手術可能な早期の症例も徐々に増えています。乳癌は早期で発見・治療を行えば高い確率で完治が期待できる癌です。当科では乳腺専門医が診断と治療にあたっており、乳癌の早期発見と治療成績の向上に努めています。 この分野の厚生省指定データで注意すべきポイントは、分類「不明」の部分で、退院までに病理診断が確定していない場合は、退院後に癌のステージが決まっていても、入院中の診断は「不明」として登録する規約になっていることです。術前の検査入院や、内視鏡治療後のごく短期の入院などがこれに当てはまり、すべて「不明」として登録されます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | 8 | 11.38 | 59.88 |
中等症 | 43 | 16.23 | 77.49 |
重症 | 25 | 25.92 | 86.16 |
超重症 | 9 | 36.67 | 88.78 |
不明 | 0 | 0 | 0 |
日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインではDPC分類重症度0の患者を軽症、1-2の患者を中等症、3の患者を重症、4-5の患者を超重症と分類しており、当院もそれに則して情報提示を行っています。軽症患者は少ないがらCOVID-19を警戒しての経過観察入院がありました。中等症以上でも高齢者の入院が多く、平均在院日数が長期化しています。また重症であるほどリハビリ等が必要になり退院までに時間がかかっています。 昨年度はICUで治療が行われる超重症患者も9名おり、それらの患者は特に在院日数が長くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
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一過性脳虚血発作(TIA)は稀(全脳梗塞の4%程度)ながら、大発作の前触れとして重要で、現在では原則として入院し、原因の精査を実施しています。
その後、それぞれの原因に適した治療法を選択し、その後の大発作予防のためのリスクの軽減を図っています。脳梗塞は発症4.5時間以内なら、t-PAによる血栓溶解療法が可能となり、必要ならそれに引き続き血栓回収術も可能となってきました。当院では急性期の症例の受け入れを積極的に実施しており、これら超急性期の治療のみならず、リハビリテーションを早期に開始して、良好な成績を得ています。地域医療の中核疾患として、今後とも拡充していきたいと考えます。内頚動脈狭窄症は食事の欧米化に伴い、本邦においても増加しつつある疾患で、一過性脳虚血発作や軽い脳梗塞の既往のある症例、すなわち症候性の狭窄症については、積極的に血管内治療である、ステント留置術を実施して良好な成績を得ています。なおこの治療法は通常、慢性期に行われます。
その後、それぞれの原因に適した治療法を選択し、その後の大発作予防のためのリスクの軽減を図っています。脳梗塞は発症4.5時間以内なら、t-PAによる血栓溶解療法が可能となり、必要ならそれに引き続き血栓回収術も可能となってきました。当院では急性期の症例の受け入れを積極的に実施しており、これら超急性期の治療のみならず、リハビリテーションを早期に開始して、良好な成績を得ています。地域医療の中核疾患として、今後とも拡充していきたいと考えます。内頚動脈狭窄症は食事の欧米化に伴い、本邦においても増加しつつある疾患で、一過性脳虚血発作や軽い脳梗塞の既往のある症例、すなわち症候性の狭窄症については、積極的に血管内治療である、ステント留置術を実施して良好な成績を得ています。なおこの治療法は通常、慢性期に行われます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
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消化器科で最も多い手術は大腸ポリープの切除です。消化器外科でも行っていますし、2cm以上の大きなポリープの切除もしていますので、病院全体としての、大腸ポリープ治療の件数はさらに多くなっています。内視鏡的胆道ステント留置術は胆管炎の治療が急を要するときに行うもので、内視鏡で見ながら胆管に細い管を入れて胆管の詰まりをとるものです。どちらも、地域の診療所の先生方からご紹介いただいて行うことの多い処置になります。なお、ここでは手術として扱われますが、内科ですので全身麻酔ではありません。また、肝炎の患者さんを多く拝見していますので、必然的に肝臓がんの治療を行うことが多くなります。血管塞栓術はその一環です。この他にも、消化管の早期がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術や内視鏡的消化管止血術など、種々の手技を駆使して、日々の治療を行なっています。
(以下、10症例未満の場合、-(ハイフン)で表示してあります。)
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循環器科での手術は虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈ステント留置術とバルーンのみで終了する経皮的冠動脈形成術といった心臓カテーテル治療の症例数が多くなっています。心臓カテーテル治療とは、手首や肘、足の付け根の血管から、心臓までカテーテルと呼ばれる長いストローのような管を通して、狭窄のある部位を拡張する治療を行います。急性心筋梗塞や不安定狭心症の場合は来院してすぐに行いますが、一般的には、前日に入院して、2日目に治療を行い4日目に退院となります。急性心筋梗塞や心不全を合併している場合は、リハ ビリテーションや内服調整のために、入院期間が延長する場合があります。心臓以外にも下肢動脈の狭窄に対してバルーンで形成術を行います。ペースメーカー移植術/交換術の入院期間は10日間がほとんどです。
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消化器一般外科の手術入院数カウントになります。ヘルニアや胆嚢摘出は1疾患1手術ですので、ダイレクトに手術数が入院数となり上位を占めています。癌診療連携病院として力を入れている胃癌や大腸癌は、部位別・術式別に別疾患として入院数がバラバラにカウントされるため、総数が多くても上位に表れていません。
また、内視鏡的ポリープ切除数の解釈にも注意が必要です。切除後入院せず帰宅した場合が含まれませんし、一泊入院のごく短期入院は、包括診療対象入院とならないため、これもカウントされません。
また、内視鏡的ポリープ切除数の解釈にも注意が必要です。切除後入院せず帰宅した場合が含まれませんし、一泊入院のごく短期入院は、包括診療対象入院とならないため、これもカウントされません。
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手術症例としては上位5つのうち2つは骨折に対する観血的整復固定術が占めていて、特に高齢者の骨粗鬆症をベースとした大腿骨骨折、前腕(特に手関節部)、上腕の骨折が多く、現代の高齢化社会を反映していると思われます。
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当院形成外科では乳房再建に重点を置いており、中でもゲル状インプラントを用いた乳房再建が最も多くなっております。数年あるいは数十年前に乳がんを切除し、最近になって再建を希望される患者さん(二次再建)も少なくありません。また乳房再建の最後の仕上げとしての乳輪乳頭再建を希望する患者さんも増加傾向です。他にも、眼瞼下垂、皮膚良性腫瘍の切除、皮膚悪性腫瘍の切除および再建、顔面骨骨折、褥瘡などの難治性潰瘍等、総合病院である利点を活かし、他科と協力しながら地域に根差した幅広い疾患を診療しております。
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水頭症のうち、特発性正常圧水頭症(iNPH)は、高齢者の増加とともに増え、手術効果を前もって判定するための検査が必要となります。
腰椎穿刺で髄液を30mLほど抜き、症状改善の有無を確認します。(tap test)。これで効果があれば手術適応となり、髄液腹腔短絡術を実施します。
当院では殆どの症例に、脳の穿刺の不要な腰椎腹腔シャント術を実施し良好な手術成績を得ています。
手術件数は全国トップクラスで、多くは2週間程度の入院期間で退院します。
慢性硬膜下血腫は、高齢者が(軽微な)頭部打撲を受けた後、数週間後に発症するもので、高齢者の増加とともに増えている疾患です。
治療は局所麻酔下、頭蓋骨に小さな穴を開け(穿孔術)、血腫内容を洗浄するもので、高齢者にも安全性の高い手術です。
頭蓋内腫瘍摘出術は、癌脳転移を含む悪性腫瘍のほか、髄膜腫や聴神経腫瘍などの良性腫瘍も適応となりますただし、最近はMRI等の普及により、早急には手術を必要としない小さな腫瘍も多く見つかるようになり、これらに対しては、経過観察が第一選択となります。また、γナイフなど代替治療法も確立されてきており、各症例毎に最適な治療法を選択することが重要である。なお当院では以前から耳鼻科の協力を得て、聴神経腫瘍の治療に積極的に取り組んでいます。
腰椎穿刺で髄液を30mLほど抜き、症状改善の有無を確認します。(tap test)。これで効果があれば手術適応となり、髄液腹腔短絡術を実施します。
当院では殆どの症例に、脳の穿刺の不要な腰椎腹腔シャント術を実施し良好な手術成績を得ています。
手術件数は全国トップクラスで、多くは2週間程度の入院期間で退院します。
慢性硬膜下血腫は、高齢者が(軽微な)頭部打撲を受けた後、数週間後に発症するもので、高齢者の増加とともに増えている疾患です。
治療は局所麻酔下、頭蓋骨に小さな穴を開け(穿孔術)、血腫内容を洗浄するもので、高齢者にも安全性の高い手術です。
頭蓋内腫瘍摘出術は、癌脳転移を含む悪性腫瘍のほか、髄膜腫や聴神経腫瘍などの良性腫瘍も適応となりますただし、最近はMRI等の普及により、早急には手術を必要としない小さな腫瘍も多く見つかるようになり、これらに対しては、経過観察が第一選択となります。また、γナイフなど代替治療法も確立されてきており、各症例毎に最適な治療法を選択することが重要である。なお当院では以前から耳鼻科の協力を得て、聴神経腫瘍の治療に積極的に取り組んでいます。
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呼吸器外科では肺癌および気胸等に対し、主に胸腔鏡下にて低侵襲の手術を行っています。
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当院で手術となる疾患で特に多いのは、内視鏡下鼻副鼻腔手術や鼻中隔弯曲矯正術などの疾患で、頭頸部良性腫瘍に対する手術も審美性を高めるように工夫して行っています。
鼻副鼻腔疾患に対する手術は、日本で最初に内視鏡下鼻内手術を開発した東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室の術式に準じ、ハイビジョン内視鏡やマイクロデブリッター、レーザー装置など十分な医療機器を揃え、高度な医療を提供する体制を整えています。
豊富な臨床経験を持つ耳鼻咽喉科医師2名が常勤しています。地域病院としての役割を果たすと共に、手術診療でも高いレベルの医療を提供し、都内、近県からも多くの患者様のご紹介と信頼を頂戴しています。
鼻副鼻腔疾患に対する手術は、日本で最初に内視鏡下鼻内手術を開発した東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室の術式に準じ、ハイビジョン内視鏡やマイクロデブリッター、レーザー装置など十分な医療機器を揃え、高度な医療を提供する体制を整えています。
豊富な臨床経験を持つ耳鼻咽喉科医師2名が常勤しています。地域病院としての役割を果たすと共に、手術診療でも高いレベルの医療を提供し、都内、近県からも多くの患者様のご紹介と信頼を頂戴しています。
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令和5年度で最も多い手術の膀胱癌に対する内視鏡的切除術(経尿道的膀胱腫瘍切除術)は、尿道から硬性鏡を挿入し生理食塩水を潅流液として用い腫瘍を切除するものです。2番目に多い手術の尿路結石除去術は、内視鏡を用いてホルミウムヤグレーザーを結石に近づけて破砕するものです。3番目に多い手術の経尿道的尿管ステント留置術は腫瘍や尿管結石により尿管を閉塞し、さらに腎盂腎炎を併発した場合や腎機能低下を来した場合などに内視鏡を尿道より挿入し尿管ステントを留置することにより腎盂内の尿を膀胱へドレナージし病態を改善させるものです。
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子宮および卵巣の良性疾患を開腹手術で行うことは減っており、腹腔鏡で手術しています。入院期間は約1週間です。
また子宮内膜ポリープなどは、2泊3日の入院で子宮鏡下に手術を行っています。
また子宮内膜ポリープなどは、2泊3日の入院で子宮鏡下に手術を行っています。
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乳癌症例の術前には、がんの広がり、転移チェックを厳密に行い、リンパ節郭清をできるだけ省略する努力をしています。その結果、センチネルリンパ生検にて転移が発見される確率が低く、結果として腋窩郭清なしの症例が多くなっています。将来的にはセンチネルリンパ生検も省略可能となる様な術前診断精度の向上を目指し鋭意努力しています。
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主に慢性腎不全に対する人工透析を定期的に実施するための内シャント造設術、透析シャント狭窄に対してシャントPTAを実施しております。また長期留置型透析用カテーテルの植え込み術も実施するようになりました。腹膜透析の導入症例数も増加しております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
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入院契機が「同一」とは入院した時にDIC・敗血症等の診断がされている状態であり、「異なる」とは入院時は別疾患の診断でしたが、入院中にDIC・敗血症等をおこして入院時の疾患よりもDIC・敗血症等の治療に係る時間を費やした場合です。敗血症については、「同一」が12件で「異なる」が35となっていますが、「異なる」の多くが様々な疾患が原因で全身状態が悪化し、合併症として敗血症性ショックに至ってしまった症例です。院内では手術・処置等を施行する際に合併症を起こさないように細心の注意を払っておりますが、どうしても一定の確率で起こり得る事があります。起こり得る合併症については、施行前に患者さんに出来る限り説明を行って同意をいただくようにしております。
【敗血症とは】
細菌の感染によってひき起こされる全身性炎症反応(SIRS)
【敗血症とは】
細菌の感染によってひき起こされる全身性炎症反応(SIRS)
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
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期間中に肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院症例につき、肺血栓塞栓症の予防対策(弾性ストッキングの着用、間歇的空気圧迫装置の利用、抗凝固療法のいずれか、または2つ以上)が実施された症例の割合を集計しています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
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昨今では血液培養は偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。この指標は、血液培養を行う際に2セット以上の検査が実施された割合を示しています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
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近年、新たな抗菌薬耐性菌が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。
不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team: AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。
抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。
不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team: AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。
抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。
更新履歴
- 2024.10.01