脳神経内科は、脳や脊髄などの中枢神経はもとより、末梢神経や筋肉、神経筋接合部などに由来するさまざまな疾患を対象とする、「全身を診る内科」です。私たちは、発病の経過(病歴)の正確な聴取と詳細な診察により、病気の原因や障害部位を推測し、諸検査により病気の原因や病巣を突き止め、早期に適切な治療を行います。
ご挨拶
私ども東京共済病院脳神経内科は、長年にわたり地域の基幹病院として機能してきた当院の歴史や伝統を受け継ぎつつ、進歩の著しい先端医療も積極的に導入し、皆様から信頼される医療の提供を日々心がけております。
診療体制
現在のスタッフは、齋藤、土田、和光と、非常勤医師(喜多村)、東京大学神経内科より応援医師の計5名です。院内関連各科はもとより、関連施設などとも連携し、脳神経センター・脳神経内科として日々診療にあたっております。
脳神経内科とは
脳神経内科は、脳や脊髄などの中枢神経はもとより、末梢神経や筋肉、神経筋接合部などに由来するさまざまな疾患を対象とする、「全身を診る内科」です。私たちは、発病の経過(病歴)の正確な聴取と詳細な診察により、病気の原因や障害部位を推測し、諸検査により病気の原因や病巣を突き止め、早期に適切な治療を行います。
こんな症状があったら脳神経内科へ | |||
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頭が痛い | もの忘れ | 意識がとぎれる | ふらつく 転びやすい |
しゃべりづらい ろれつが回らない |
ものがだぶって見える | 手足に力が入らない | 手足がしびれる |
手足がふるえる | 動作が遅くなる | 歩きづらい | めまい |
代表的な神経疾患 | |||
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脳血管障害 (脳梗塞、脳出血など) |
頭痛 (片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛、くも膜下出血など) |
髄膜炎、脳炎 | 認知症 (アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、正常圧水頭症など) |
パーキンソン病 | 脊髄小脳変性症 | 筋萎縮性側索硬化症 | 重症筋無力症 |
多発性硬化症 | ギラン・バレー症候群 | 筋炎、筋ジストロフィー、ミオパチー | てんかん |
代表的な検査 | |||
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脳CT, 脳MRI, 脊髄MRI | 脳および頸部血管MRA | 脳脊髄液検査 タップテスト |
脳波 |
末梢神経伝導速度 | 体性感覚誘発電位 | 視覚誘発電位 | 聴性脳幹反応 |
針筋電図検査 | 遺伝子検査 | 高次脳機能検査 | 認知機能検査 |
治療の実際
頭痛やしびれ、めまいなどは、誰もが日常しばしば経験するものですが、時に社会生活に支障をきたすこともあり、詳しい検査を行うとともに、積極的に対症治療や予防を行っています。
脳血管障害に関しては、脳外科やリハビリテーション部門とも連携し、超急性期脳梗塞から回復期に至るまで、病期や病態に応じ、幅広く治療を行っております。
認知症疾患は長寿高齢化社会を背景に近年増加傾向です。アルツハイマー型認知症に対する新規アミロイドβ抗体薬治療をはじめ、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など、疾患ごとの適切な治療薬選択のほか、せん妄や興奮などの周辺症状の治療も行っています。また、正常圧水頭症やてんかんなど、適切な治療により治癒を目指せる認知症の可能性を常に念頭に置き、診療にあたっています。
髄膜炎や脳炎など、感染を背景とした炎症性疾患は、早期から適切な治療を行うことで予後を大きく改善することができることから、抗生剤や抗ウイルス剤などによる早期治療を心がけております。
パーキンソン病およびその関連疾患は、比較的頻度の高い神経疾患です。症状を良好にコントロールすることができるさまざまな薬剤が開発されており、病期に応じたきめ細やかな治療を心がけております。
重症筋無力症や多発性硬化症のように、患者さん自身の免疫機能の変調に起因した免疫性神経疾患も少なくありません。ステロイド剤や免疫抑制剤、抗体医薬品など治療の選択肢が広がり、病期や病態はもちろん、個々の患者さんの生活背景に即した治療が可能となっています。
2022 年入院診療実績
入院患者内訳(患者数) | |||||
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脳梗塞 | 38 | 末梢性めまい | 3 | 帯状疱疹後神経痛 | 2 |
肺炎 | 19 | 筋萎縮性側索硬化症 | 3 | 悪性腫瘍 | 2 |
COVID-19 | 15 | 筋疾患 | 2 | 尿路感染症 | 2 |
パーキンソン病関連疾患 | 12 | 末梢神経障害 | 2 | 正常圧水頭症 | 1 |
電解質異常 | 8 | Fisher 症候群 | 1 | 整形外科疾患 | 1 |
てんかん | 5 | 重症筋無力症 | 1 | その他の内科系疾患 | 13 |
髄膜炎・脳炎 | 4 | 多発性硬化症 | 1 |
おわりに
神経疾患のなかには、筋萎縮性側索硬化症や脊髄小脳変性症などのように、現在もはっきりとした病因が不明で、明確な治療法が確立されていないことから、神経難病といわれている疾患も少なくありません。現在のところ、その進行を少しでも遅らせたり、症状を緩和させることが治療の主体ですが、近年、病態解明に近づくさまざまな研究成果が明らかとなり、新しい治療が開発されつつあります。私たちは、少しでもこうした患者さんたちの力になりたいと考え、医療、福祉、介護、行政など、多職種で患者さんやご家族を支える仕組みづくりにも取り組んでいます。お困りの際には、遠慮なくスタッフにご相談ください。
スタッフのご紹介
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診療部長 脳神経内科部長
齋藤 正明 さいとう まさあき-
専門分野
神経内科全般
分子神経生物学資格
日本神経学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医・指導医
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医長
土田 剛行 つちだ たけゆき-
専門分野
神経内科一般
認知症資格
日本内科学会認定内科医
日本神経学会神経内科専門医
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医員
和光 健 わこう けん-
専門分野
脳神経内科
資格
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非常勤医師
喜多村 孝子 きたむら たかこ-
専門分野
神経内科全般
資格
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