病理診断科は、人体から採取した材料を顕微鏡で観察して診断を行っています。組織診断・細胞診断・迅速診断および病理解剖の4項目があります。
 組織診断は、病変の一部から採取された生検材料や手術により摘出された臓器・組織材料を病理組織学的に検索し、病理学的に診断を確定します。具体的には、臨床検査技師の作成したプレパラート標本を病理医が顕微鏡で観察し診断します。腫瘍性病変では、良性・悪性の判断、病変の進行度や転移の有無などを診断します。診断の結果を病理報告書として臨床医に提供し、治療方針決定や予後の推定などに関する重要な情報となります。
 細胞診断は病変部から剥離した細胞や穿刺吸引した細胞を検索し細胞学的に診断します。
 術中迅速診断は手術中に摘出された病変が良性か悪性か、また病変部は採りきれているかなど診断します。結果により、手術の方法が変更になる場合に実施されます。
 病理解剖は病気により、不幸にしてお亡くなりになられた患者さんの生前診断の妥当性、病気の進行具合、治療効果の判定、最終的な死因などについて診断します。今後の医療に役立てています。
 常勤医1名、非常勤医3名の医師4名体制で診断しています。


  2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
組織診検査 3,717 3,180 3,336 3,094 3,228
術中迅速検査 246 234 224 222 204
細胞診検査 4,232 3,693 3,945 3,872 4,254
剖検 1 2 4 0 1

  • 精度管理・精度保証
    内部および外部機関による精度管理調査を受審し、病理診断の精度の管理と保証をしています。
  • 認定技師制度
    専門認定資格を取得し、各自の専門領域において研鑽しており、日本臨床細胞学会認定施設および教育研修認定施設を得ています。
  • チーム医療推進
    院内委員会(医療安全委員会、医療廃棄物対策委員会、図書委員会ほか)の委員として活躍し、チーム医療のメンバーとして各科の細胞採取の場に出向しています。また、院内のカンファレンス、臨床病理検討会(CPC)を定期的に開催し検討を行っています
  • 病理診断科部長
    脇屋 緑 わきや みどり

    • 専門分野

      病理学(診断病理)

      資格

      病理専門医・指導医
      日本病理学会分子病理専門医
      細胞診専門医
      死体解剖資格(病理)
      医師の臨床研修に係る指導医講習会終了
      がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了


職種 人数 内訳 人数
医師 4名 病理診断科部長 1名
非常勤病理医 3名
臨床検査技師 4名 係長 1名
スタッフ 3名

認定学会・機構 資格名称 人数
日本臨床細胞学会 細胞検査士 3名
国際細胞検査士 1名
日本臨床検査同学院 二級臨床検査士(病理学) 3名