医療の発達に伴い日本は世界の中でも有数の長寿国となっています。このことは非常に喜ばしいことなのですが、一方、加齢に伴う疾患が増加し、お年寄りのQOL(生活の質)の低下の原因となっています。特に泌尿器系の疾患は加齢と関係が大きく

  • おしっこの回数が多い
  • 尿もれがする
  • がまんできない
  • 尿の出がわるい
などの日々の生活に影響を来しやすい症状が多いのが特徴です。年をとったから仕方ないと、あきらめている方や、おしっこが近いから遠出できない、旅行に行けない、家に閉じこもっていいらっしゃる方は案外多いのではないのでしょうか。 近年の泌尿器科の発達はめざましいものがあり、薬物療法を中心としてこれらの症状を軽減もしくは治療できるようになってきました。
おしっこに関する悩み、心配事はなかなか他人には相談しにくいものです。しかし、泌尿器科医に相談することで案外、すぐに解決されてしまうこともありますし、排尿の症状の陰に、実は重い病気が隠れていたなんていうこともあり得るのです。排尿に関する症状でお悩みの方は、一度当院泌尿器科にご相談ください。


泌尿器科の特色

当科では令和1年より常勤医2名(日本泌尿器科学会専門医2名)が診療にあたっております。
全医師とも泌尿器科疾患に広く精通し、尿路腫瘍、尿路感染症、排尿障害たいていの泌尿器科疾患は当院での治療が可能です。各患者様に対し疾患についてなるべくていねいな説明を心掛けております。

頻度の高い前立腺肥大症に対しては薬物療法、手術療法(内視鏡手術)、尿道ステント留置など前立腺のサイズ、排尿障害の程度、年齢などを総合的に検討して治療を行っております。
泌尿器系癌に対しては手術、放射線療法、抗癌剤治療を含めた総合的治療を積極的に行っております。最近は高齢者で癌を発症するケースが増加しており、高齢者に対してはQOLを重視し、効果がありしかも体への負担の少ない最適な治療をご本人、ご家族と相談した上で治療を行うよう心掛けております。
尿路結石症では自然排石困難な症例に対して体外衝撃波結石破砕術(ドルニエ社リソトリプターDを使用)を中心とし、内視鏡手術も含めた結石の除去治療を行います。また、再発する方に対しては原因を精査し、検査結果に基づいた再発予防の指導、治療も積極的に行っております。
また、当科では男性更年期に対しても積極的に診断、治療を行っております。中年~壮年期男性で最近やる気がない、疲れやすい、気分が滅入るなどの症状がある方は男性更年期の可能性があります。うつ病と診断を受けメンタルヘルス科、内科などで処方を受けている方のなかに男性更年期障害の方が意外に多いともいわれております。このような症状でお悩みの方は一度当科へご相談ください。


実績

年間200例前後の手術を行っております。
膀胱全摘除術、前立腺全摘除術(勃起神経温存可能な例は温存、温存できない症例では神経移植も行っております)、根治摘腎摘除術、腎尿管全摘除術、各種内視鏡手術、尿道ステント留置術、体外衝撃波結石破砕術、性器脱根治術、腹圧性尿失禁に対する尿道つり上げ術等