臨床検査科では、患者さんの採血・採尿業務から採取された血液・尿などの成分分析、心電図・脳波・超音波検査および輸血に関する検査を行い、検査結果を提供することにより医師の診断および治療経過判断等を補助いたします。
診察前の迅速検体検査および夜間緊急検査も実施しております。
臨床検査のなかで検体検査は種類が多く、日常初期診療における「基礎的検査の位置づけ」を基に、迅速に結果が得られる比較的簡便な基礎的検査(1)・(2)および診断を確実にするためのスクリーニング検査、診断を確定・疾患の病因や重症度を判定・合併症の発見・誤診を防ぐための精密検査や特殊検査が追加して行われています。また経過観察、治療効果判定、あるいは治療による副作用の発現や合併症の出現のチェックをする目的で適宜検査が行われています。コロナPCR検査も行っています。
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2022年度 |
外来迅速検体検査(総件数) |
182,928件 |
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2022年度 |
検体検査(総件数) |
1,620,190件 |
(内訳) |
生化学検査 |
1,202,011件 |
血液検査 |
194,204件 |
微生物迅速検査 |
8,216件 |
免疫血清検査 |
111,813件 |
尿・糞便検査 |
44,972件 |
血液製剤使用実績 |
1,114件 |
外注検査 |
57,860件 |
1.尿検査 |
蛋白、糖、潜血 |
2.血液検査 |
白血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球数、赤血球恒数(指数) |
3.血清検査 |
CRP |
4.血液化学検査 |
血清総蛋白濃度、アルブミン[A/G比] |
1.尿検査 |
色調、混濁、pH、比重、蛋白、糖、潜血、尿沈渣 |
2.血液検査 |
白血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球数、赤血球恒数(指数)、血小板数、末梢血液像 |
3.化学検査 |
血清総蛋白濃度、血清蛋白分画、随時血糖(またはヘモグロビンA1c)、総コレステロール、中性脂肪、AST、ALT、γ -GT、コリンエステラーゼ、尿素窒素、クレアチニン、尿酸 |
4.糞便検査 |
潜血反応
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5.血清検査 |
CRP、HBs 抗原・抗体検査、HCV 抗体、梅毒血清反応 |
6.腹部超音波検査 |
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7.心電図検査 |
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検体検査値を判読する基準となる"基準範囲"(健常人の測定値の分布幅)と臨床判断値として"診断閾値"(カットオフ値:特定の疾患群と非疾患群と判別するための、検査の最適なカットオフ値)・"治療閾値"(医学的な介入を必要とする検査の閾値)および"予防医学閾値"(疫学調査研究から将来の発症が予測され、予防医学的な見地から一定の対応が求められる
生理検査部門検査 |
2022年度 |
病院部総件数 |
17,090件 |
健診部総件数 |
9,547件 |
- 循環器領域 心電図、ホルター心電図、負荷心電図、血圧脈波検査
- 呼吸器領域 呼吸機能検査、一酸化窒素ガス分析
- 脳神経領域 脳波、神経伝導速度
- 超音波領域 心臓エコー、腹部エコー、血管エコー(頸動脈、深部静脈血栓症スクリーニング)、腎動脈エコー体表エコー(甲状腺エコー、耳下腺エコー、表在エコーなど)
- 耳鼻科外来で聴力検査、めまい、平衡機能検査などを担当し、健康医学センターで健診業務を行っています。
採血・採尿などの業務を行っています。
- 精度管理・精度保証
内部および外部機関による精度管理調査を受審し、検査結果の精度・管理を保証しています。
- 認定技師制度
専門認定資格を取得し、各自の専門領域において研鑽しています。
- チーム医療推進
院内委員会(医療安全委員会、感染対策委員会、NST委員会、衛生管理委員会、輸血療法委員会、医療記録委員会、救急医療対策委員会、防災委員会ほか)の委員として活躍し、チーム医療のメンバーとして脳神経外科手術のモニタリングおよび診療補助として加えられた新たな検体採取や検査を業務範囲として追加・実施しています。