NST(エヌエスティー)とは?
NSTとは、Nutrition Support Team(栄養サポートチーム)の略で、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、検査技師などの多職種のスタッフが共同で患者さんの栄養状態をチェック、ケアを行うチームです。
患者さんにとって栄養状態を良好に保つことは、治療効果を上げることに大きな役割を持っています。年齢・身長・体重、疾患などに応じて分析を行い、患者さんにあった必要なエネルギーや必要な栄養素を管理し早期回復・治療を進めていきます。退院後は再入院の予防を目指します。
NSTの役割
(1) |
栄養管理が必要か否かの判定 |
(2) |
適切な栄養管理がなされているかのチェック |
(3) |
各患者さんに最もふさわしい栄養管理法の指導・提言 |
(4) |
栄養管理に伴う合併症の予防・早期発見・治療 |
(5) |
栄養管理上の疑問に答える |
(6) |
資材・素材のむだを削減 |
(7) |
早期退院や社会復帰を助けQOL(生活の質)を向上 |
(8) |
新しい知識の啓発 |
(9) |
褥瘡チームとの連携 |
下記の項目に1個でもあれば、栄養不良の可能性があり、介入の必要があります。
1. |
過去3ヶ月で体重が3kg減少のある方 |
2. |
嚥下困難のある方 |
3. |
褥瘡のある方 |
4. |
血清アルブミン値が低下(2.9/dl以下)している方 |
当院での取り組み
平成22年4月 |
NST活動開始 |
平成22年10月 |
日本病態栄養学会認定NST研修施設認定 |
平成23年5月 |
栄養サポートチーム加算施設基準取得 |
当院では、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、検査技師などの多職種のスタッフが週1回の回診およびカンファレンスを行い、NST委員会の企画のもとにNSTに関する研修プログラム、講演や勉強会を定期的に開催し、全職員への啓蒙とNST活動の向上を図っております。
活動内容 ~月1回の勉強会(講演会)~
平成21年11月 |
NST概要 |
平成21年12月 |
栄養評価、食事指導、栄養アセスメント |
平成22年1月 |
嚥下障害、嚥下訓練 |
平成22年2月 |
胃瘻、腸瘻 |
平成22年3月 |
検査データの解析、栄養療法関連製剤、輸液、栄養療法(2回実施) |
平成22年5月 |
栄養アセスメントに必要な身体計測の手技(3回実施) |
平成22年7月 |
NST活動の現状と展望 講師:大久保病院 丸山道生 先生 |
平成22年10月 |
褥瘡の診断と治療 |
平成23年2月 |
水と電解質 |
平成23年4月 |
5大栄養素 |
平成23年5月 |
NSTとは |
平成23年6月 |
経管栄養の取り扱い、NST介入事例報告 |
平成23年7月 |
トラブルのない経腸栄養管理の施行 |
平成23年9月 |
摂食と嚥下について |
平成23年10月 |
褥瘡と栄養管理について |
平成23年11月 |
食物線維と栄養療法 |
平成24年1月 |
胃瘻に関するご説明会 |
平成24年2月 |
褥瘡の予防・治療とアミノ酸 |
平成24年4月 |
当院でのNST+症例報告 |
平成24年5月 |
嚥下機能について |